「カルティエ」「レポシ」に見るダイヤモンドジュエリー｜バゲットカットやペアシェイプに注目
新しい時代は、手に入れる喜びから、「毎日」身に着ける楽しみへ。存在感と内面を照らし出す輝きと共に、人生を歩んでいきたい――。
ジュエリーは単に着飾るためのものではなく、カルティエ身につける人の個性や歩んできた歴史を雄弁に物語るもの。経験を重ね、むだなものをそぎ落とし「自分らしさ」という輪郭が浮き彫りになってから手に入れるジュエリーは、美意識や世界観が投影され、まさに「人生のパートナー」となるのです。
『Precious』6月号では、「いまこそ、『あなたを語る』ジュエリーに出合う！」と題して、私たちが人生を共にするに足るジュエリーについて特集しました。
時代が大きく変化を遂げ、本質的な美しさへと意識が向かう今こそ、これからの旅路を共にする最愛のジュエリーと出合う好機。さあ、自分だけのスタイルを完成させるジュエリーを見極めましょう！
今回は、ジュエリーディレクター・スタイリストとして絶大な信頼を集める伊藤美佐季さんが指南する、人生にドラマをもたらし軌跡を刻む「スタイルを物語るジュエリー」の選び方『ダイヤモンドジュエリー編』をご紹介します。
「潔くシェイプにこだわり、自分に寄り添う輝きを厳選して」
地球が生んだ芸術品とされ、想像を絶する長い年月をかけ、大地の奥底から誕生するダイヤモンドは、いつの時代にも女性を魅了。
「洗練されたスタイルでダイヤモンドを楽しむのが、プレシャス世代が目指すべきところ。ブリリアントカットをはじめとする華やかな輝きのダイヤモンドはすでにもっているならば、新たなシェイプに目を向けてみましょう」と伊藤さん。
「バゲットカットやペアシェイプのような、辛口な迫力をたたえたダイヤモンドは、内面の深みが表情に現れる大人こそが似合うもの。ジュエリーは必ず手に取り、心の奥深くに作用するようなひとつを選ぶことが肝心です。
神秘的な力をもち、人類が魅了され続けてきたダイヤモンドの凛とした輝きは、意志ある女性と共鳴し合い、なりたい理想像へと突き進むパワーを与えてくれるはずです」
「ブラックゴールドのベースが、オーバルやペアシェイプのダイヤモンドの輪郭を際立てます」と伊藤さん。
成熟した心と共鳴し合うようなバゲットダイヤモンドの静謐な煌き
バゲットカットのダイヤモンドを連ね、リボンのような愛らしいフォルムに仕上げたリングは、ダブルフィンガーのデザインも新鮮。
「華やかな煌きだけがダイヤモンドの魅力ではありません。バゲットカットのように、思わず吸い込まれるような『落ち着いた迫力』というものも存在します。本質的な美をとらえたダイヤモンドが、経験値によって磨かれた、芯のある大人のスピリットと呼応するのです」